随分以前に買取したナショナルのPANA AMP30を弄ってみました。
50HB26プッシュプルアンプで、卓上型の放送用アンプです。
50HB26は1960年台半ば、松下電器産業の音響部門、テク二クスより真空管のOTLアンプ、テク二クス20Aが発売されておりますので、1960年代前半の物と思われます。
東京オリンピックが終わり世は高度成長期真っ只中、メーカーが真空管アンプを本気で開発していた良い時代でありました。
Technics 20A
Technicsブランド初のパワーアンプ。出力段に5極管50HB26を20本使用。
当時としては別格のOTL回路採用ハイパワーアンプ。
LR独立2電源方式のOTLパワーアンプ「Technics 20A」
出力管「50HB26」を5本並列に合計20本を使用した弩級クラス。後に各社アンプの主流になる「左右独立2電源」と「OCL方式」をすでに実現していた。定格出力は16Ω負荷で60W×2。出力管を半分に切り替えて、小出力で使うこともできた。(¥135,000)
当時の13万5千円は消費者物価では約4倍といわれているので約50万円。
オークファンで調べると中古(当然)で約20万円。
結構なお値段です。
余談はさておいてプレートの赤熱の心配があるので、
取りあえず結合コンデンサーを交換。
当時と同じチューブラーコンデンサーは手に入らないので、
マイラーで代用。
恰好は余りよくありません。
基板がかなり汚れていますが、掃除は後回し。
電解コンデンサーも交換したいが、
ブロックコンデンサーはかなり高価なので、
使う見込みのない物にホイホイと交換というわけにはいきません。
取りあえず音は出ますが、ボリュームにかなりガリがあるが、
前述の理由で交換は見送り。
同じPANA AMP30がもう1台あるので、
できればオーディオ用のアンプに改造したいと思うが、
狭い部屋で使うので、プッシュプルでなくシングルで十分。
ただしアウトプットトランスの入手とケース加工が難題。
特にアウトプットトランスはヤフオクでもかなり高いので、
気長に買取に期待するか。
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