F-850は1979年に杉山電機製作所から発売になりました。
3.5~144MHzのトランシ-バ-で SSB/CW/AM/FM 10W 196,000
当時としては他社に先駆けてHFのトランシーバーに50MHzと144MHzを加えました。
杉山電機製作所は純粋に無線機のメーカーではなく、杉山電機システム株式会社の前身で工業分野の会社です。
杉山電機製作所という名前の会社も存在しますが、全く関係はありません。
多くの無線機製造会社がしのぎを削っていた1970年代後半に、杉山電機製作所は独自のノウハウを取り入れた当時としては画期的なF-850を発表しました。
今では当たり前となったVHFを組み込んだり、CATV -AMP用のトランジスター2SC1426をRFトップに採用し、ハイレベルDBMと相まってインターセプトポイント+28dBm、ダイナミックレンジ100dBを実現。
時代を少し先取りし過ぎたようで、残念ながら一部のマニアには好評でしたが一般受けはしなかったようです。
F-850のみで他の機種を開発、販売する事なく無線機の製造から撤退してしまいました。
発売台数も少なかった事もあって、知る人ぞしる希少機として扱われています。